「磁力の表情」再現実験
安井仲治の「磁力の表情」シリーズの制作再現実験をしている。

オリジナルは、ガラス乾板の乳剤面上に鉄粉をばら撒き、
裏から磁石で磁力線を描くようにして上から露光する、いわばフォトグラムの一種だ。
まだ道半ばで成果は70点くらい。
問題はいくつかある。

使用した磁石は、1930年に日本で発明されたフェライト磁石を
使ったことは間違いないと思うのだが、いざやってみるといま一つ磁力が不足しているように思われる。磁力の「足」が少し短いのだ。もっと強力なネオジム磁石の登場はずっと後になる。それとも旧来のアルニコ磁石をうまく使ったのだろうか?
その露光の仕方も解明されていない。
ガラス乾板に鉄粉を撒き露光するのだが、
その際磁力線の造形を確認するための十分な明るさが必要だ。
しかし普通の乾板ではセーフライトも使えない。
当時は超低感度の乾板があったのだろうか?
あるいはピナクリプトールのような減感剤(当時「デセンス」と呼ばれていた)
を使ったのだろうか?
再現実験では、ガラス乾板の代わりに印画紙を使用してこの問題を避けている。

いずれにしても、もうひと頑張り必要だ。

2016年 5月 7日


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