写真技術ハンドブック
代官山フォトフェアで出展各ブースを一通り見た後、
東京綜合写真専門学校のコーナーに寄ってみた。

「授業科目/授業内容」というパンフレットを見てみると
多くの授業で参考書として、
脇リギオ先生の『写真技術ハンドブック』が指定してあった。
この本は私の最初の写真技術書だ。

当時写真を始めたばかりの中学生だった私は、
指導者もなく、惨憺たる結果に困り果て
参考書を求めて書店を覗いてみたのだった。
たまたま江古田の日大芸術学部のすぐそばに住んでいたので、
そこは普通の町の書店だったけれども
幸運にもこの本が置いてあったのだろう。
ほぼ一月分の小遣いをはたいて即刻購入した。

今見ると本当に「ハンドブック」だけれど、
当時の私には百科事典に思えた。
それこそ肌身離さず、毎日ページを開いていた。
高校に進んでからは、この本を参考にして色々実験をした。
あまり使わないような薬品を毎度細かく注文してくる学生を、
カメラのきむらの店員はかなりうるさがったようだ。
のちに材料をたくさん注文する立場になっても、
この店は敬遠したのは止むをえまい。

今この本は内容を一新した「新版」として流通している。
私が持っていた「旧版」はボロボロに破けてしまったので、
古書店で旧版を探して購入した。
結局改訂版しか見つからなかったが、
旧版のマニアックな雰囲気は残っている。

大人になって
笹井明先生の写真工業誌の記事や著書に触れるようになっても、
体で覚えた『ハンドブック』の基礎があったので
なんとか読むことができたのを感謝している。



2016年 10月 2日


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