財産
今とても大切なもの、それは鶏卵紙用の卵白液だ。

それは財産と言っても良い。工房の冷蔵庫の中で時間をかけてじっくり熟成させてきたトパーズ色の卵白液を見ていると、宝石のようにも見えてくる。
日本の感剤製造の黎明期、まだ工業製品とは言えない手工業的な乳剤製造の時代の小西六やオリエンタルの乳剤製造技術者の心情がわかる気がする。きっと彼らの製品も、我が子のように可愛かったに違いない。商品だけれど売りたくない。売りたくないけど、買ってもらって顧客に喜ばれたい。そんな矛盾した感情の交錯。
いまそんなスキンシップを味わえるのはなんと贅沢な事だろう。

さて、私の卵白液はどんなトーンを出してくれるだろうか?

2009年 3月 30日


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